公務員の職場には、民間にはない独特の組織風土が存在します。そんな中で働く職員の中には、人間関係に悩まされて休職にまで追い込まれてしまうことも珍しくありません。
公務員はとても福利厚生に恵まれていて、実際にその恩恵を受けていた元公務員の私もとても感謝しています。
しかし残念ながら、人間関係の悩みが原因で退職を検討している人も結構います。
この記事では、公務員が人間関係に悩む4つの理由をそれぞれ解説し、人間関係がつらい人が公務員を辞めたい時の注意点についても取り上げていきます。
この記事を読むと分かること
- 公務員が人間関係に悩む理由がわかる
- 人間関係がつらいなら公務員を辞めてもOKな理由がわかる
- 公務員を辞めるときに知っておくべき注意点がわかる
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公務員が人間関係に悩む4つの理由
悩む理由1:閉鎖的な職場環境である
閉鎖的な職場環境とは、風とおしの悪い職場環境とも言い換えられます。
具体的には
人間関係が固定化されている
新しいことに挑戦しづらい
外部とのつながりを感じづらい
仕事のモチベーション維持が難しい etc...
公務員は基本的に自治体ごと、国であれば各省庁ごとに縦割りで統制されています。
そのため外部との関わりが少なく、一度入庁(入省)すると人間関係は変わらず続いていきます。
もし職場で嫌いな同僚や上司に目を付けられたら大変です。一度人間関係につまづくと最悪メンタルを壊しかねないのです。
転勤や部署異動が2、3年に一度あるので、嫌いな人や合わない上司がいても何とか我慢できる時もあります。
しかしいずれまた一緒になる可能性は全然あります。公務員は基本クビにならないので、とんでもない同僚や上司とは縁を切れないのです。
メモ
嫌な同僚や上司とまた一緒に働かなくてはいけないというのが定年まで続く
公務員はその組織の特性上「新しいこと」に挑戦しづらい風潮があります。
もちろん新しい変化ばかりして、国民や市民の利益を損なってしまうのは避けるべきです。
とはいえ国民や市民の利益になるにもかかわらず
「前例がないので承認できない」と言われることがほとんどです。
仮にできたとしても評価の仕組みが曖昧で、自分の業務負担も増えていきます。しかもやるからには責任も取らないといけないですよね。とあれば結局挑戦しない方が無難、となるわけです。
周りの同僚にも「あの人は変わっている」と思われてしまう恐れもあります。そうなるとなおさら難しいのです。白い目で見られるのは精神的につらいでしょう。
「これをやったらもっと良くなるのに」
「不要な仕事は効率化して、もっと新しいチャレンジがしたい」
このように考えられる成長志向の強い人にとってはかなりのストレスとなり得ます。
メモ
新しいことに挑戦しづらい雰囲気があり、挑戦しても得がない
閉鎖的な職場環境は、変化が生まれにくい組織体質であることも要因の一つです。
組織の体質がいまだに昭和気質になりがちであり、それが人間関係で心身を疲弊させてしまう原因の一つになっています。たとえば
・残業する人 = やる気がある人
・組織への忠誠を強いる
・石の上にも三年
・酒が飲めないと出世できない etc...
今の若い人からしてみるとかなり信じられない内容かもしれませんが、普通にあります。
人間関係をうまく構築することができないと、日頃の業務にも影響が出かねないので大変です。
悩む理由2:上司との人間関係がつらい
公務員に限らず民間企業でもそうですが、上司との人間関係に悩む人はとても多いです。
公務員にとって、上司という存在は絶対であり、仕事を円滑にこなしていくためには上司との人間関係構築を上手くやる必要があります。
単純に合わない上司がいることもありますが、万人に合わない上司が直属の上司になったときは辞めたくなるほどしんどくなります。
・無能な上司
・発言や言動が過度に威圧的な上司
・部下に自分のミスを尻拭いさせる
・自分より上の立場の人間にはペコペコする etc...
人によってはオールコンプリートしている場合もありますね。。。
公務員が上司との人間関係で悩みやすいのは次の特徴があるからです。
やばい上司でも辞めることはない(辞めさせられない)
公務員はとにかく決裁をするので上司と関わらざるを得ない
公務員がクビになることは基本的にないこと、年功序列である程度の役職までは出世できることが要因になっています。
また公務員はとにかく決裁主義なので、自分の決裁ルートに嫌いな上司がいれば必ず関わらなければいけないのです。
決裁が通らないと何もできないので、何としてでも上司との関係を構築していこうとすればするほど、メンタルも病んでしまう、、、なんていうことが起こります。
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参考【体験談】仕事を辞めてから転職はおすすめしないわけ
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悩む理由3:国民や市民からのクレーム対応がメンタルにくる
公務員の仕事は国民や市民のために行われますので、サービスを提供する側とサービスを受ける側という関係になります。
公務員のサービスの質が誤っていたり、質が悪いことに対するお叱りを受けることは当然です。
しかし一方で公務員というだけで理不尽なクレームしてきたり、心ない怒号を受けることも少なくありません。
「なんでこんな制度なんだおかしいだろ、いますぐ何とかしろ」
「だから公務員は嫌いなんだよ」
「おまえいい加減にしろよ」
「話にならんから上司出せ」
「税金の無駄使いだろ」 など
これは実際にわたしが直接言われた言葉ですし、周りの職員も言われていました。言われたその日は気にしていないつもりでも、メンタルがかなり疲弊しているのが分かりました。
窓口、電話、訪問先でこれ以外にもたくさん言われてきましたが、もっと大変なクレームや怒号を受けたことがある人もいると思います。
特にお金が絡んでくる部署などでよく見られますね。
そして、国民や市民と直接接する機会の多い若手ほど直接クレームを受けやすいです。
大炎上や警察沙汰までいかない限り、上司ではなく担当者が対応するので、ここまで至らないものは基本的に若手職員の仕事です。
国民や市民のために、と膨大な業務量をこなすために残業をして頑張ってもそんなことは関係なしに
「公務員なんだから当たり前だろ」とクレームを受けてしまうとメンタルも疲弊していきます。
こういったクレーム対応をしたあとに、きちんとフォローをしてくれる職場であればいいのですが、そこが徹底されていないと職員が病んでしまう原因になってしまいかねません。
悩む理由4:飲み会がつまらない
これは公務員に限った話ではないですが、公務員は飲み会が多い印象があります。
公務員の飲み会がつまらないのは、主に次のような理由があります。
・過去の話や愚痴が多い
・内部人事の話ばかり
・若手は気を遣う必要があり、話も合わない
もちろん人によるのかもしれませんが、少なくとも公務員は飲みニケーションが好きなのはありますね。
あと地方などに行くと職場の年齢層が偏りがちで、同年代がいないと飲み会がシンプルにしんどいです。
人間関係を大切にするのはいいことですが、あまり発展性のない飲み会ばかりに参加するのは、やはり疲れてしまいますよね。
飲み会にかかるお金と時間を考えれば、同じ時間であれば読書をしたり友人とご飯に行く、大切な人と過ごす時間にする方がよほど幸せではないかなと思います。
メモ
・過去の話や愚痴が多い
・内部人事の話ばかり
・若手は気を遣う必要があり、話も合わない
人間関係が辛い時の対処法5つ
対処法5つ
1、部署異動を願い出る
2、カウンセリングに行く
3、生き方や人間関係についての本を読む
4、割り切る/プライベートに全振り
5、転職する
部署異動を願い出るのは、一般的によく出てくる対処法です。確かに、苦手な同僚や上司と離れられると最高ですね。
ただ私個人としては、あまりおすすめしません。理由はシンプルで、根本解決になりにくいからです。
公務員は異動がつきものなので、いずれまた苦手な同僚や上司と関わるのは避けられません。
生き方や人間関係についての本を読むのは結構おすすめです。最近だと、仕事の悩みや人間関係からくる生きづらさにフォーカスした書籍もたくさんあるからです。
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退職するなら戦略的に辞めることが大切
戦略的に辞めるとは
☑️ なぜ辞めるのかということと、どうすれば悩みが根本から解決するのかをはっきりさせて、次の働き口を確保してから退職することです。
公務員を辞めようと考えたとき、まずやるべき具体的なステップは3つあります。
3つのステップ
- なぜ辞めないといけないのかを明確にする
- ほんとうに公務員を辞めても後悔しないか自分に問う
- 次の働き口を見つける(転職や独立)
ステップ1 なぜ辞めないといけないのかを明確にする
そもそもなぜ辞めないといけないのかが明確になっていない段階で、退職をするのはおすすめしません。
仮に退職して次の就職先で働き出したとしても、また同じような理由で悩みが出てくるかもしれないからです。
「自分は具体的にどんなことについて悩み、なぜ辞めたいと思っているんだろう」と自問して、その答えがはっきりしてからでも遅くはありません。
メモ
「自分は具体的にどんなことについて悩み、なぜ辞めたいと思っているんだろう」と自問する
ステップ2 ほんとうに公務員を辞めても後悔しないか自分に問う
これまで公務員の人間関係におけるマイナス面を取り上げて説明してきましたが、公務員であることのメリットが多いのも事実です。
ここはもうシンプルに自分の心に聞いてください。
「公務員を辞めてもほんとうに後悔しないか」
この答えがYESなら次のステップに進みましょう。もしすぐにYESと答えられない場合でも焦らなくて問題ありません。
公務員を辞めるのがもったいないと考えるのは自然なことです。もし迷った場合は、次のように考えることをおすすめします。
自分が公務員でいること
価値観✖️得意なこと✖️将来性
この3つの軸で自己分析をしてみて欲しいです。
特に自分はどんな価値観を持っているのかがわからないと、退職したあとも上手くいかなくなるだけでなく、人生の幸福度にも影響してきます。なのでここはしっかり分析していきましょう。
公務員という働き方の価値観が合っている、仕事も得意である、将来的にも公務員であることに期待している、ということであれば退職を思いとどまることもありだと思います。
ステップ3 次の働き口を見つける(転職や独立)
ステップ1、2を実行して「公務員を辞める」決断ができたら、転職か独立かで次に働き口を見つけていきます。
注意点としてはいきなり辞めないことです。
公務員を辞めることを決断できても、必ず次の働き口を見つけてから退職する方が良いです。
理由はシンプルで、収入が途絶えると精神的に不安定になり就職活動やフリーランスになってからも苦労する確率が高いからです。
公務員を退職するなら転職を視野に入れましょう。
というのも、いきなりフリーランスになるのはリスクも大きく、目先の収入が安定しないともしやりたいこと(事業など)があったとしても集中できなくなってしまうからです。
おすすめは、まず転職をしてそこでさらにスキルや経験を蓄積していき、同時並行で副業で少しずつ収入を安定化させていく方法です。
副業であれば仮に上手くいかなくてもまた再チャレンジできますので精神的にも良いです。
転職をする場合は、複数の転職エージェントを活用すると自分に合った仕事を見つけられます。
理由はシンプルで、はじめての転職であれば転職エージェントを利用することで転職の成功確率を高められるからです。
転職エージェントとは
応募書類の添削や面接対策をしてくれたり、あなたと企業の間に入って応募書類の提出、面接の日程調整、内定後の条件交渉などを行ってくれる、転職サービスのことです。
転職エージェントは企業側の採用が決まるとその成果に対して報酬が支払われる仕組みになっており、転職者にとっては無料で転職のサポートを受けられるというものです。
転職エージェントを利用するメリットとしては、
メリット
・全て登録無料で退職まで一貫したサポートを受けられる
・転職エージェントが持っている非公開求人に応募できる
・企業側への給与などの条件交渉をしてくれる
特にはじめての転職であれば、自分だけで進めるよりも転職活動について精通している転職エージェントのサポートは必須です。
メモ
転職エージェントをしっかり使い倒すことが転職成功の近道
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参考【元公務員解説】民間への転職活動の具体的な流れと方法とは?
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私が今の会社へ転職したときに利用したのがリクルートエージェントです。
非公開求人の多さ、転職実績が豊富で、初めての転職でもしっかり内定獲得までサポートしてくれました。
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\仕事辞めたいと思ったらまず相談/
周りを変えるより自分が変わるほうが簡単です
アドラー心理学では「すべての悩みは対人関係の悩み」
と言い切るぐらい人間にとって他者の存在というものは非常に大きな存在です。
これは自分自身の価値観や感情にも大きく影響を与えるものです。
そうであればもはや人間関係で悩むのは宿命かもしれません。
そして、大切なことは相手を変えるのはほぼ不可能ということです。
もし相手が変わったとしても、相当な労力を費やして自分のメンタルが消耗してしまえば本末転倒ですし、現実的ではないです。
そうなれば最初から、自分を変えていく方にベクトルを向けて進んだ方が、よっぽど人生は変わっていきます。
公務員の人間関係でつらいと悩む人は、
「公務員を辞めることはもったいなくない」ことを知ってほしいです。
公務員を辞めるという選択肢を視野に入れた上で、今後の人生をどう過ごしていきたいのか、真剣に考えて行動してほしいと思います。
下記にこれまで説明してきた戦略的に辞めること、公務員をやめようと考えたときにやるべき具体的なステップも載せておきます。
戦略的に辞めるとは
☑️ なぜ辞めるのかということと、どうすれば悩みが根本から解決するのかをはっきりさせて、次の働き口を確保してから退職することです。
公務員を辞めようと考えたときのまずやるべき具体的な4つのステップ
4つのステップ
- なぜ辞めないといけないのかを明確にする
- どうすれば悩みが解消されるのかを明確にする
- ほんとうに公務員を辞めても後悔しないか自分に問う
- 次の働き口を見つける(転職や独立)
また、公務員を辞めて民間へ転職しようと考えている方は、下記にいくつか転職活動の参考になる記事も合わせて載せておきます。
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